日本イオン株式会社


 銅の安全性 

社団法人 日本銅センター発行パンフレットより

緑青(銅のサビ)の知識

有毒説は根拠なし! 厚生省も認定!

銅の表面に付着する緑青は昔から有毒と考えられてきました。
なぜ有毒と信じてきたのかははっきりしませんが,主な原因は学校の教科書にあったと考えられます。私たちは誰でも小学校の理科の時間で緑青について学び、ここで習った知識を潜在的に信じてきました。例えば昭和49年の理科の教科書には、「金属のさび」という項目があり、緑青について次のように述べております。「しめり気の多いところに銅を置くと緑色のさびができる。このさびは緑青といって食べると体に害がある。」とこのように書かれております。
どうして害があるのかについての記述はなく、十分な説明もされておりません。この他、各種の百科事典にも有毒と記載されておりました。社団法人日本銅センターでは、何の根拠もないまま有毒と考えられてきた緑青について正しい理解を得るため、過去二回、東京大学医学部において長期動物実験を行って参りました。その結果、緑青は無害同様の物質であることが確認され、その研究の成果を細かく厚生省に報告しました。これを受けて、厚生省では昭和56年、国の研究として緑青の動物実験(研究機関/国立衛生試験所・国立公衆衛生院・東京大学医学部)に着手し、三年間にわたる研究実験を行いました。この時の研究結果は、昭和59年8月、厚生省から広くマスコミに発表されました。
緑青は過去に考えられていたように有毒ではなく、無害に等しいことがはっきりと解明されたのです。こうして、過去何となく語り継が
れてきた緑青の有毒?問題は、すべて誤解であることが明らかになったのです。緑青は劇物でも有毒でもありません

銅イオンについて

浴槽の水が青く見えるのは、海が青く見えるのと同じ

広い海や湖が美しいコバルトブルーの色にみえるのは、青色の波長をもった光が沢山反射するからです。浴槽の場合も、光の反射によって、エネルギィの小さな光が水中や水底で吸収され肉眼で青っぽく見えるためで、水道水が青くなって出てくることはありません。

銅管を使用しても「青い水」はできません

「水道の蛇口から青い水が出ている」と苦情のあった住宅をたずね、そこの水道水をガラスのコップに入れて調べてみましたが無色透明でした。これは当然のことで、実際に肉眼で水道水が青く見えるのは、銅イオンが少なくとも数10ppm溶出した時で、それ以下では無色透明です。

銅イオンは肉眼では見ることは出来ない。では銅イオンとは・・・・・・

どのような金属でも、水に接すると微量の金属イオンが溶出します。銅管を配管に使用すれば微量の銅イオンが溶出します。
水道水は世界各国それぞれ水質基準が設けられており、日本では銅については1ppm以下と定められています。我が国の上水はpH6.5〜7.5であることが多く、銅イオンの溶出量が1ppmを大幅に上まわることはほとんどありません。銅管じゃら溶出する銅イオンの量は、水質・水温・水の滞留時間により異なります。銅管の内面が新しい時は銅イオンが溶出しやすく、一方、水を長時間通すことによって亜酸化銅の皮膜が形成されると、銅イオンの溶出は少なくなります。銅管の内面が亜酸化銅でおおわれ、銅イオンが溶出しにくくなるのは、一般的には数ヶ月ですが、水質によっては数年以上かかることもあります。

「青い水」と誤解される主な原因は,銅石鹸の色です 

「青い水が出るのでなんとかしてほしい」と過去に銅管を使用しているマンションの問い合わせを調べてみると、そのほとんどが、台所や風呂場を不衛生な状態にしている家庭で、浴槽には湯垢がたまり、そこに脂肪酸と微量の銅イオンが反応して不溶性の青い銅石鹸が生成していました。水道の蛇口から青い水だ出ていると一方的に思い込んでしまうことが多いようでうが、こうゆうことは絶対ありません。また、使用頻度の少ない水道の蛇口から、少量の水滴が長時間タイルや流しの表面に落ちる状態が続くと、水滴が自然蒸発し、水滴に含まれている僅かな銅イオンが濃縮されて、ある種の銅塩が生成します。配管に銅管ではなく鋼管が使用されていると、同じような状況下では茶褐色に染まります。浴槽内、浴室のタイル、洗面所など、毎日清掃し衛生的な管理を怠らなければ、銅石鹸が付着生成することはありません。

銅の効用

銅は生命に大切な血液と深い関係があります

私たちの身体に流れている血液には無数の赤血球が含まれていて、酸素の運搬をしています。この赤血球の赤い色素はヘモグロビンとよばれる鉄をもった蛋白質です。
銅はこのヘモグロビンが身体の中で作られる時、鉄の利用を助ける役割をしています。私達の正常な血液は銅なしではつくれないのです。ヘモグロビンが足りなければ貧血となりますが、鉄があっても銅が不足していて貧血になる場合、これを銅欠乏性貧血と呼んでいます。
私達は日常の食生活で毎日2〜5mgの銅を各種の食品から摂取し、同じ量を排せつし、正常な血液をつくり健康を維持しております。

銅は微量金属作用があり、常に無菌である

明治26年、ネーゲリーという植物学者が、一千万の一の銅イオンが藻類を死滅させることを発見しました。これが微量金属作用のはじまりです。つまり、銅や黄銅は、当時は化学的に証明出来ないごく僅かな量で、驚くべき殺菌作用を現すことがわかりました。
昔から「銅壷の水は腐らない」といわれているように、銅の表面は常に殺菌作用で無菌の状態が続き、銅の器の中に入れた水は何年経っても腐らないといわれています。十円銅貨の表面も微量金属作用で無菌です。

緑青は漢方の薬として軟膏に使われている

昔から病気の治療に漢方薬が使われてきましたが、近年では更に利用の範囲が広がりつつあります。
漢方には銅や緑青が使われ、漢方の薬用書で有名な「本草綱目」には「銅で薬になるのは赤銅である」と記載され、「金と銅の合金は薬として最も秀でている」と述べられています。年配の方はご存知でしょうが、おできの薬として有名な「たこの吸出し」には薬の成分として、緑青が用いられておりました。現在も薬局ではこの軟膏は販売されていますが薬効成分として硫酸銅が使われております。


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更新日: 1999.2.5